家族の介護が必要な場合、家族で対応するか、介護保険を使って公的サービスを利用するか、はたまた施設に入所するか、など様々な選択肢がうまれます。
まずはどのような時に介護が必要になるか、親の面倒を見るべきかどうかなどなるべくわかりやすく解説してみます。
親の介護が始まる年代の方にどのタイミングで介護保険を使うか、その為に何が必要になるかを伝えていきたいと思います。
- 退院後に自宅で介護が必要なケース
- 少しづつ日常生活の動作が悪くなり助けが必要になるケース
- トイレの失敗や不穏な行動が増えてきたケース
- 今まで家族が必死に頑張ってきたけど限界がくるケース
退院後自宅で介護が必要なケース
転んで骨折してしまい入院してしまった時や手術で入院してしまった時、病院では看護師さんやヘルパーさんが生活の手助けを全てしてくれます。しかしケガや病気が治ったら退院して自宅に帰ります。その際に自宅で今まで自分でできていたことができなくなった場合、家族の助けが必要になります。
日常生活に最低限必要なことは
食事→自分で準備できるか、自分で食べられるか。
トイレ→自分でトイレに行けるか、失敗や間に合わない場合どうするか。
清潔→お風呂、シャワーは自分で入れるか、着替えはできるか。洗濯できるか。
お金→年金や預金など生活が成り立つ金銭はあるか、または補助があるか。
これらのどれかができない場合、家族の介護やヘルパーさんが必要になります。
病院も鬼ではないので退院後の生活が成り立たなければ退院させませんが、病院は治療をするところ。治療が終われば退院に向けて動きだします。
少しづつ日常生活の動作が悪くなり助けが必要になるケース
最近からだの動きが悪くなってきた、日常生活に支障が出てきた、様子がおかしい。
人は誰しも老いて弱っていきます。ある日急に具合が悪くなる場合もありますが、多くはゆっくり徐々に日常生活がうまくいかなくなってしまいます。
例えば
今まで部屋がきれいだったのに散らかってきている。
身なりが少しずつ不衛生になってきている。
食事をきちんと取れていない様子だ。
外出が減ってきている。
少しずつ生活がうまくいかなくなってきている場合、どこかで家族の介護やヘルパーの導入が必要になってきます。
トイレの失敗や不穏な行動が増えてきたケース
自宅で生活していく上で、認知症で介護が必要になる場合
トイレの失敗。
暴力、暴言。
外出して家に戻って来れなくなってしまう。
極度に食事のバランスが悪くなってしまう。
極端な話、認知症になっても問題行動がなければ介護は必要ないです。しかし上記のような行動があると誰かしらの助けが必要になってしまいます。
今まで家族が必死に頑張ってきたけど限界がくるケース
歳を取ると体も弱り色々な問題が発生し家族の助けが必要になってきます。配偶者や子供が対応しますが限界もあります。対応が難しいものとして
トイレの手伝い、失敗時の対応
一人で入れない場合のお風呂の手伝い、
トイレへの移動や部屋の中の移動の手伝い
一人で食べられない場合の食事の手伝い
配偶者が対応する場合は体力的に厳しく、子供が対応する場合、仕事や家庭があり時間的に厳しくなってしまいます。
一体どうしたらいいんだ!?何から始めればいいんだ!?
そんな不安もあると思いますが、大丈夫です。日本は社会保障がしっかりしているのでお金があまり無くても、知識があまり無くてもなんとかなります。
そしてみなさんの助けになるプロフェッショナルな方々がいます。
医療ソーシャルワーカー、退院調整看護師→退院後自宅で介護が必要なケース
(退院時にあたって自宅での生活のサポートで何が必要か、サービスが必要であればその橋渡しをしてくれます。)
ケアマネージャー→退院後自宅で介護が必要なケース、少しづつ日常生活の動作が悪くなり助けが必要になるケース、今まで家族が必死に頑張ってきたけど限界がくるケース
(自宅で介護サービスが必要な場合、介護保険の申請代行やヘルパー事業所へのサービスの依頼、調整などを行ってくれます)
地域包括支援センター→少しづつ日常生活の動作が悪くなり助けが必要になるケース、今まで家族が必死に頑張ってきたけど限界がくるケース
(どこの地域にもあり、ケアマネージャーや保健師の方がいて軽度者向けの相談窓口、相談は無料)
介護保険料払っていてよかった。日本に生まれてよかった。最終手段の生活保護もあるので日本において家族の介護問題はなんとかなります。
お金があれば家でなく有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などに住むことも可能です。
本人や家族の希望、金銭的な面を考えて自宅で生活していくとなった場合、まずは地域包括支援センターやケアマネージャーがいる居宅介護支援事業所に相談してみましょう。
Google検索で住んでいる地域と地域包括支援センター、もしくは住んでいる地域と居宅介護支援事業所、で見つけられますので家から近い所に連絡すればOKです。
基本は皆親切に対応してくれます。
次の記事では介護保険を利用できる人について説明します。
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